オイゲン・ヨッフムという指揮者はバイエルン放送交響楽団の常任指揮者を長くつとめた後、ハイティンクと共にアムステルダム・コンセルトヘボウを率いていた。ブルックナーの録音で特に定評が高いが、ベートーヴェンもなかなか内容が濃くて好きだ。

 この一枚は1961年にバイエルン放送響の常任指揮者を辞任した頃の演奏で、熟知したオーケストラの指揮とあって安定感もあり、全体のバランスもよく本当にオーソドックスな「運命」である。しかも何回も聴きたくなる。「運命」は余りにも有名すぎて逆に意識してしまってなかなか聴かないのであるが、この一枚は別である。

 もちろんフルトヴェングラーのベートーヴェンは別格であるのは言うまでもないが、あまりにも密度が濃すぎて、私は一度聴いたら2〜3ヶ月は聴く気がしない。普段から聴くならこの一枚である。この1961年の演奏も長年なぜかCDが出ず、やっと出て買ってみても音質が今ひとつであった。仕方なくアナログレコードを電子データに落としたものを聴いていたのだが、去年ようやく満足できる音質のものができた。何で最初から出してくれないのか。

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